IMCCD 高山さんからの手紙 #039
自国の歴史を学び、伝統、文化を後世につなごう
カンボジア人が楽しみにする4月の「チョーチュナムトマイ」
みなさん、こんにちは。日本の春は新生活が始まり、桜が美しいすばらしい季節ですね。桜の時期は私も日本で花見をするのが楽しみでしたが、今年はコロナの影響で暫くカンボジアにいることとなりました。 カンボジアの4月は、一年で最も暑い時期です。外気温は40度超、私が過ごしている高床式の木造の家も室内は40度超と、汗が止まりません。完熟のおいしいマンゴーがたくさんぶら下がり、マンゴーの季節とも言われています。 この時期、カンボジア人が最も楽しみにしているのが4月14日~16日の「チョーチュナムトマイ(カンボジアのお正月)」です。正月休みの一番の楽しみは、家族で故郷に帰省し、両親や兄弟、親戚、友だち、近所の皆さんと遊び、おいしい料理をみんなで食べること。そして、家族や友だちと一緒に早朝3時頃から、料理などお供え物をもってお寺へ出かけていきます。仏教国であるカンボジアは、日頃から仏教行事は生活の中に溶け込んでいるのです。
自国の伝統や文化はどの国の人たちも大切なもの。
三が日は、道沿いで子どもたちがバケツやホースをもって、道行く人や車、バイクに水を書けます。また、白いパウダーを顔に塗る風習も特徴的です。これらは、「一年中無病息災で幸せに過ごせますように」という願いが込められていると言われています。あちらこちらからお食事のお誘いも多く、私も様々なお宅を巡り、宿舎に帰り着くのは深夜過ぎ。しかし、こんな賑やかなお正月も、今年はコロナの感染に注意して行わなければなりません。
カンボジア人がお正月を大切にしているように、どの国の人たちも、自国の伝統や文化、歴史というものを大切にしています。日本でも、お正月は年末年始を特別な時期とし、「もういくつ寝るとお正月~」と待ちわびる様子が歌にこめられました。私たち日本人も、自国の歴史を学び、伝統、文化を大切にして、後世に継いでいきたいですね。