IMCCD 高山さんからの手紙 #031
どんな問題も必ず乗り越えられるから、楽しんで挑戦を!
国の特性を理解し、工夫することにカンボジアの自立復興がある
野田塾のみなさん、こんにちは。春は新生活が始まる希望の季節。みなさんは、どんなスタートを切りましたか。私にとって2019年度は、カンボジアの自立に向けて本格的な活動を始める大切な時期となりそうです。カンボジアがなぜ自立復興しないのか。それは「工夫」と「本質的なことの追求・探求」が足りないことにあります。 江戸時代、日本は外国との交流を制限し、日本だけの考えで国を運営していました。しかし、明治維新を経て新しい日本を創ろうと外国についても学ぶなかで、資源の乏しさに気づき、工業力を高めることで近代日本の基礎を築いたのです。カンボジアも同様に、国の特性を生かして工夫すれば自立発展できると、私はカンボジア政府に訴え続けてきました。
二次産業の発展をめざし、日本の技術も導入予定
カンボジアは農業国で、米やマンゴー、バナナ、パイナップルなど世界に誇れる農産物がたくさんあります。しかし、ただ輸出するだけでは自立復興にはなりません。農産物を加工し付加価値を付ける二次産業、加工産業の発展が重要です。私の提案に、幸いにも現在の副首相が興味を示し、活動を進めることができました。
10年前から始めたキャッサバ芋から焼酎を作る活動は、今では日本に輸出できるまでになりました。カンボジアの空港でも販売されています。今後はさらに加工産業を発展させるため、乾燥設備など日本の優れた設備を導入する予定。様々な加工にチャレンジし、海外に優れた「カンボジア産」を送り出したいと思います。
単純ではないからこそ、問題が起きても楽しむ力を!
来年1月には10年前から準備していた「愛媛県-バッタンバン州友好交流・経済協力に関する覚書」が締結されます。カンボジアの優れた農産物と日本の優れた加工技術がコラボできれば、カンボジアの自立復興の大きな弾みになるでしょう。 カンボジアに来て16年、少しずつ私の夢が形になってきました。どんな道も、簡単にはいきません。問題が起きた時や困ったときは「何のためにするのかを考え」「工夫し」「即行動に移す」こと。そして夢を諦めさえしなければ、必ず解決します。ぜひみなさんも楽しんで問題を解決してください。