IMCCD 高山さんからの手紙 #015
幸せや、豊かさとは何か。
カンボジアはスコールの季節
野田塾の皆様、こんにちは。お元気で日々楽しんでいますか。カンボジアの子供たちも毎日、大いに楽しんでいますよ。ちょうど今、カンボジアは雨季の時期です。午後になると、スコールがやってきます。日本ではスコールというのがないですね。スコールは、低気圧を伴う雨雲が通過するときに、激しい雨が降ります。一般的には、1~2時間で終わり、長くは降りません。雨季は5月から10月の半年間です。
カンボジアの方は、あまり雨を嫌がりません。むしろ雨を歓迎して楽しんでいるように思えます。子供たちは、スコールがやってくると、はしゃいで服を着たまま、あるいは、裸で走り回ります。カンボジアの方の国民性は、とにかく、大らかで、あればあるように、なければないように、自然な流れに身を置きます。そして、礼儀が正しく、真面目な国民です。子供が大人の前を横切る時には、少し体をかがめて頭を下げて通過します。目上の方に物を手渡す時には、必ず、両手を添えて、やや低い姿勢で渡します。また、目上の方から何か頂くときなどは、必ず、手を合わせて合掌し、頭を下げて感謝の気持ちを表します。
祖先から受け継いだ習慣や秩序は大切
田舎などでは、家の庭先の台の上で食事をしていることがありますが、そこを通りかかったら、「ホバーイ(ご飯を一緒に食べませんか)」と、声をかけてもらいます。私は、こんなカンボジアの方たちの生き方を見ていると、「共生」、共に生きるということを強く感じます。そして、祖先から受け継いだ生き方、生きるための「秩序」というものを感じます。日本は、「規制社会」とよく言われます。高度な社会になれば、「規制」しなければならないこともありますが、日本民族が長い歴史の中で受け継いできた、生きるための習慣や、特に「秩序」の大切さを再認識しなければならないと感じます。「秩序」は、「規制」では、得られません。「素直さ」、「礼儀」を重んじ、日本民族の受け継いできた「秩序」を、躾という方法で、復活させる社会を再構築しなければならないと感じます。
地道な地雷除去を続行
このカンボジアの田舎で、村人と一緒に7年近く暮らして感じることは、実に、「心地いい」ということです。そして、自然と「豊かな心」の幸せを感じます。3食ご飯が食べられることの幸せ、きれいな水が飲める幸せ、きれいな水で身体を洗うことが出来る幸せ、電気のある生活が楽しめる幸せ、トイレがある幸せ、そして何よりも村人と一緒に苦楽を共にできる幸せなど、もったいないほど沢山の幸せを感じながら生きています。年間に100人以上の日本の方が、ここの村を訪問され、「心地よさ」を体感されて帰られます。是非、皆さんも機会がありましたら、この村を訪れて下さい。きっと皆さんにとって、これまでの価値観や、人生観に変化をもたらすことになると思います。
もし、もう少し具体的に知りたいと思われる方は、 http://www.www.imccd.org/ の「訪問者コーナー」の「訪問者の所感」を見て下さると、参考になると思います。野田塾の皆さんとのご縁が、永く続いています。本当に有難いことだと心から感謝申し上げます。直接、ご質問があれば、takayama@www.imccd.org まで、メール下さい。この夏も皆様が元気で楽しんで下さることを念願して今回のお便りと致します。オークンチュラン(有難うございます)!!