第16回|小学生夏休み|読書感想文コンクール
第16回 読書コンクール
第16回 読書作文コンクール 最優秀作品が決定!
読書感想文コンクールも今年で16回を迎えました。今年度は一般にも作品を募集し、協賛企業を募り、コンクールの活性化を図りました。
一次審査を通過した作品は、昨年度同様どの学年も力作ぞろいで選考に苦労しました。
最優秀賞の選考基準は、以下の3点をなどを総合的に判断し決定しました。
①あらすじ主体ではなく、作品の中身について書かれているか。
②作品を通じて、学んだこと・感じたことが自分の言葉で表現されているか。
③これからの人生についての教訓などが書かれているか。
以下に、各学年の最優秀作品をご紹介します。
4年生の部 最優秀賞 刈谷市 Hさん 「前を向いて今日も私は頑張る」
「やってもむだ。どうせできない。」
わたしは、小さいときから何をするときも最初にこの言葉を言っていました。
この本を読んで私は、何事にも前を向いて頑張る強さと人に対する思いやりと病気のこわさを学びました。この本は主人公ゆきなちゃんは私より一つ年上の小学5年生です。ある日突然病気になり、多くの時間を病院ですごします。入院生活はとてもつらかったと思います。でも、一生懸命勉強したり、いっしょに入院しているお友達を気づかう姿に私は心を打たれました。そして、「命」の大切さを教えてくれました。
この本の中で一番心に残ったところは、ゆきなちゃんがつらい病気とたたかいながらもありがとうという気持ちを忘れず、周りに希望を与えていた場面です。もし私がゆきなちゃんと同じ立場だったら、病気になったことをうらみ、「うちに帰りたい、学校に行きたい。」とわがままを言って、周りの人を困らせていたと思います。これからは、自分の考えを押し付けるのではなく、周りの人の気持ちも考えられる大人になりたいです。
私は小さいころから、何かをやる前から逃げ出すことばかり考えていました。小学2年生のときから始めた体操教室では、周りの子がどんどん違う技を練習していくのに、「私だけできない。もうやめよう。」って、何度も思ったことがあります。1年かかってしまったけど、できたときのうれしさをこれから先も忘れずに何事も挑戦します。
ゆきなちゃんは、お星さまになってしまったけど、多くのことを私に教えてくれました。これから先、いやなことはたくさんあると思うけど、私はこの本に出会えたことに感謝して、これから先も命がつかれたというまでせいいっぱい生きようと思います。
5年生の部 最優秀賞 名古屋市 Iさん 「僕は上手にしゃべれない」
この話は、ある中学生の男の子が、自分がうまくしゃべれないことから、後ろ向きになってしまっていたら、同じクラスメイトの女の子が救ってくれたお話です。
私もたまに吃音(きつおん)の症状が出て、それですごく悩んでいたところ、この本を見つけました。この本を読んで、私は吃音で悩む人がたくさんいることを知りました。吃音というのは、しゃべりたいことがあっても、その言葉が出なかったり、最初の文字は出ても次の言葉が出なくなったりすることです。吃音者のほとんどは、誰かに質問されたりしたときに、いいやすい文だったら「ラッキー」と思うけれど、いいにくい文だったら違う文にして答えることが多いです。私が伝えたいのは、吃音の症状をかかえている人の気持ちを理解してほしいことです。でも優しい人もたくさんいます。
私は吃音者の一人に入ると思いますけれど、家族にその話をしたときに「大丈夫だよ、気にしなくていいんじゃない?」と言われ、感動しました。家族に言われたこの一言で私は変わることができました。一言を武器に、「吃音だから、もし失敗したら恥ずかしいな。やめよっかな。」みたいな後ろ向きに考えずに前向きに考えることができ、チャレンジすることができたからです。この本の主人公と同じように私もバカにされたり、吃音のことを指摘したりする人がいると、頭にくることがありましたが、筆者の言葉でその考えをかえて次につなげていこうと思いました。
普通じゃないのに普通に扱われるというすごく曖昧なところに吃音者はいます。言葉を上手にしゃべれないけれど、私はそれを乗り越えたいと思っています。重いハンデだけれど、それを背負いながらでも戦おうと思っています。なぜなら、私を支えてくれる人たちがいるからです。ぜひこの本を読んでみてください。
6年生の部 最優秀賞 北名古屋市 Kさん 「命の授業」
私は、この「命の授業」という本を読んで、「生きることの素晴らしさ」や、「命の大切さ」を学びました。その中でも、「失敗は悪いものではなく、夢にまた一歩近づき、成長した証拠。」という言葉がとても心に残りました。
中学校教師であった腰塚勇人さんは、スキーの事故にあい、首から下が全く動かなくなり、人生が大きく変わってしまいました。医者から「たぶん、一生寝たきりか、よくて車イスの生活になるでしょう。」と言われた腰塚さん。しかし、奇跡が起きたのです。周りの人たちに支えられながら、歩けるほどにまで回復したのです。私はこれまで、手足が動かせることや、自由にしゃべれることが「当たり前」だと思っていました。一生寝たきりなんて、想像すらできません。でも、自由に手足を動かすことができるだけで、とても幸せなことだと気づかされました。今ある環境に感謝の気持ちを持つことが、とても大切だということを学びました。そして、自分を支えてくれている人たちに少しでも恩返しをして、いつも「笑顔」でいることが何よりも大切だと思いました。
腰塚さんの言葉すべてがとても心に残っています。中でも、「ありがとう」という言葉。たった一言ですが、私はこの「ありがとう」は、魔法の言葉だと思います。その言葉を口にすることで、自分や周りの人が笑顔になれ、幸せな気持ちになれます。
コロナの影響で学校が休みになり、思うように友達と会えなかったり、思うように出掛けることができなかったりします。でも、家や学校、どんなところでも、今、元気に過ごせていることに、生きていられることに、もっと「感謝の気持ち」をもって、一日一日を大切に笑顔で過ごしていきたいと強く思いました。